兵庫県養父市では災害の対策について先進的な取り組みをされているとのことで
今回は広瀬市長に防災への取り組みについてお話しを伺いました!!
〜目次〜
・養父市とJALとのドローンを活用した災害応急支援の取り組みについて
・岐阜県本巣市・宮城県塩竈市との「災害時の相互応援に関する協定」の連携について
そもそも兵庫県養父市とは
(ウィキペディアフリー百科事典より引用・https://ja.wikipedia.org/wiki/養父市 )
平成16年に兵庫県養父郡の八鹿町・養父町・大屋町・関宮町の4町が合併して成立。
兵庫県の北部に位置する市で中山間地農業の改革拠点として国家戦略特区に指定。
国家戦略特区というのは、
「地域振興」と「国際競争力向上」を目的に規定された経済特区のことで
地域を絞ってそのエリア内に限り、
従来の規制を大幅に緩めることを目的にしているというもの。
この国家戦略特区の枠組みの中で先進的な取り組みを順次行なっている養父市。
今回伺った防災に関しても、特区を活かした取り組みがあるとのこと、、、
そこで、養父市の広瀬市長にお話しを伺ってきました!!
養父市とJALとのドローンを活用した災害応急支援の取り組みについて
(養父市市役所ホームページから引用・
https://www.city.yabu.hyogo.jp/jigyosha/koyo_shugyo/senryakutokku/tokkunews/5982.html )
兵庫県養父市は山間の集落であり、土砂崩れをしてしまうと孤立してしまう。
そうなってしまった時には、孤立した方の命を守るための水や食料などが必要になります。
他にも孤立した場所に、もし医者がいても薬や包帯など手当てができるものがないと
助かる命も危険にさらしてしまうことになる、、、
そのため、ドローンを災害応急支援の活用に向けて導入するために
様々なことを検討しているとのこと。
そもそも、ドローンの飛行は、航空法や電波法、道路交通法などの法律をはじめ、
都道府県や市町村などの条例により厳しく規制されています。
中でも、最初のスタートとして養父市が注目した規制は目視外飛行でした。
現在、ドローンの目視外飛行は、人の安全性の関係から
国土交通大臣の許可がなければ飛ばすことができません。
しかし、国家戦略特区である養父市であれば、規制緩和を行うことで
そのような規制に対応することができるかもしれません。
緊急時の際に使用ができる、できないでは命を救えるか、
救えないかに直結することから、養父市は日本の7割ともいわれている
中山間地域が抱える課題の解決のために取り組んでいるのだと感じました。
また、空輸のプロである日本航空株式会社(JAL)との連携を行い、
遠くに安全に物を運べるようために模擬実験を行うと新たな課題も見つかったとのこと。
2020年3月の実験では20キロ離れた診療所から診療所までの飛行に成功。
2020年11月に医薬品などの災害応急支援物資をスピードが速く垂直降下もできる
小型無人機ドローンで運ぶ実証実験を行ったが、
風向きが想定と異なるなど安全を考慮して実験を中止したとのことでした。
その実証実験を踏まえての課題は地面では風がなくても
上空では気流があり安定して飛ばすことが難しいということ。
したがって、気流に影響しないドローンが必要であると広瀬市長はおっしゃっていました。
他にも、130メートルでは障害物があるためそれより高く飛ばさないといけない。
そのため、先ほども記載した電波法の規制も緩和することも今後課題になるとのこと。
広瀬市長は
「ドローンは、災害時に孤立した地域にものを運ぶのはいい手段になる。そして、この取り組みは必ず技術革新につながる。ゆくゆく人や医者を運ぶことができるようになるかもしれない。」
と期待を胸に話してくださり、
私たちに災害対策も新たな技術革新とともになっていくことを感じさせてくださいました。
岐阜県本巣市・宮城県塩竈市との「災害時の相互応援に関する協定」の連携について
(本巣市市役所ホームページより引用・https://www.city.motosu.lg.jp/0000001046.html )
岐阜県本巣市・宮城県塩竈市と「災害時の相互応援に関する協定」を結んでいるとのことで
今回その意図について気になったのでお伺いしました。
そもそも岐阜県本巣市とは、
岐阜県本巣市に国の天然記念物の「薄墨桜」があり
養父市にも国の天然記念物である「樽見の大桜」があることから関心を持っており、
桜の時期になると交流をしていたそうです。
他にも養父市の環境と同じく、山間部が多いとのこと。
何より本巣市の藤原 勉市長が養父市出身であることも協定を結んだ理由というお話も!
この取り組みは大きい災害が来た時、
周りの町も被災して支援を行うことができないこともあることを考えて、
遠い地域で協定を組んでいることによって
もしもの時に遠隔で連携をとることができるからとのこと。
他にも、宮城県塩竈市とも平成25年に協定を組んでいるとのこと。
平成23年に発生した「東日本大震災」を受けて、
養父市から職員を派遣し、
復旧・復興に協力したことをきっかけに協定を組むことになったそうです!!
広瀬市長はこの取り組みに関して
「お互いに応援し合える関係はやはり心強い存在だと感じている」と話しておられました!
このように地域間で連携を取れるようにしておくことは本当に大切で
市民の皆様にとってもきっと大きな安心材料になるのではないかなと感じました。
万が一の時のためにもこのような取り組みが広がることを願います、、、
Writer:村上聖奈/Hyogo( https://www.instagram.com/seina_chaaan/ )