みなさんは「倒壊家屋」という言葉をご存知ですか。
地震などの影響で家屋が上階から押しつぶされるように壊れている状態や,
建物が倒れて壊れている状態を「倒壊家屋」といいます。
地震や津波で家や建物が壊されたり流されたりしている映像を
テレビやSNSでよく見かけます。
しかし倒壊家屋から実際に人を救助している様子や
その救助に使われる道具などは見たことがありませんでした。
今回の防災訓練では「倒壊家屋からの救助方法」を教えて頂くことが出来ました。
今回教えていただいた救助方法は「ジャッキ」を使った救助方法でした。
ジャッキとはクルマなどによく積み込まれている,
クルマなどの重いものを小さな力で持ち上げることの出来る器具です。
この小さなジャッキで約2tの重量物を持ち上げることが出来るそうです。
ジャッキについているリリースバルブと呼ばれる油圧の装置を時計回りに回すことで,
油圧が変化しジャッキ内の柱が上下に動き,
その力を利用して重量物を持ち上げることが出来ます。
ですがまずはこのジャッキが地面を重量物の間に入るスペースないといけません。
そこでバールなどの長い棒を使いてこの原理で重量物を持ち上げます。
今回訓練で使用していたのはバールでしたが,
身近にあるもので代用することも可能だそうです。
そして持ち上げた重量物と地面の間に当て木を入れていき,
ジャッキが入る高さまで調節していきます。
当て木も身近にあるもので代用が可能だそうです。
重量物をジャッキが接するところまで上げることが出来たら,
ジャッキを利用して重量物をあげていきます。
そして当て木などを利用し,重量物を安定させることが出来たらジャッキを抜き,
救助に取り掛かります。
ジャッキは小さな力でも重量物を持ち上げることが出来るので,
ご高齢の方や力の弱い子どもでも使用することが可能だそうです。
ジャッキを使用する際の注意点として,
まずはスペースを確保することが大切だそうです。
そして地面が柔らかかったりするとジャッキの効果が出にくい場合もあるため,
そのような場合はジャッキの下に木材やコンクリートなどをあてがうことで改善されるそうです。
今まで倒壊家屋の映像や写真は見たことがありましたが,
救助方法などは見たことがありませんでした。
正直自分が救助をする立場になることまで考えていませんでした。
災害時,実際に一番動くことの出来る私達20代がこのような知識を身に着けていることで,
少しでも多くの方の助けになることが出来ると改めて感じました。
今回の訓練もとても勉強になり貴重な体験をさせて頂くことが出来ました。
関係者の皆様,このような機会を設けてくださりありがとうございました。
Writer:シオノミサキ(Osaka/ https://www.instagram.com/salt____4_0/?hl=ja )